
新型コロナウイルス、COVID−19の猛威が止まりませんね。
現在(4月2日時点)ニュージーランドでは、ロックダウン中です。
正直、この記事を書こうかどうか迷ったのですが、
記事として残すことで少しでも多くの人にニュージーランドの現状と海外生活での実情について知ってもらえるのではないかと思い書くことに決めました。
スポンサーリンク
アジア人に対する人種差別

新型コロナウイルスのパンデミックによって、
ニュージーランド生活で身近に起こった出来事の1つ目は、アジア人に対する人種差別です。
ニュージーランドは、多民族国家であり移民がとても多い国。
オークランドの中心部を歩いていると、ニュージーランド人だけでなく、アジア、インド、ヨーロッパ、中東など様々な人種の人たちとすれ違います。
今まで生活をしていて差別を受けたことはありませんでした。
ですが、今回の新型コロナウイルスの感染拡大によって、悲しいことにアジア人に対する人種差別が起こったのです。
ニュースやネットなどでも新型コロナウイルスに関する人種差別について触れられることが多くなってきていたこともあり、旦那にも『外出するときは気をつけるように』と言われていました。
しかし、わたしもその被害者の一人になってしまったのです。

まさか自分が!って思ったよ。
ことが起こったのは、3月7日のお昼すぎ。
(この時点でのNZ国内での感染者は、まだ数名と少なく、中国やイタリア、クルーズ船などのニュースがよくTVで流れていました)
近所のショッピングモールがある通りを一人で歩いているときでした…。
車に乗った男性2人が窓を開けて、わたしの方に向かって大きな声で
『コロナー!!』と笑いながら叫んできたのです。
平然を装って無視したのですが、言われた後は悲しさと怖さで何とも言えない気持ちに。
もしかしたら、『それだけ?』って思うかもしれません。
でも、それが自分の母国ではない移住した国だとしたら…と想像してみてほしいです。
いくら多民族国家といっても、やはり少数派なのですよね。
その直後に会った旦那や友人に、あったことを説明すると
『最低な奴らだ』とか『そんな経験をさせてしまって申し訳ない』、『大丈夫。気にすることないよ』と言って励ましてくれました。
普段も買い物をしたり、散歩をしたりする身近な場所で、しかも自分に起こった新型コロナウイルスに関するアジア人差別。
ニュージーランドでは、自分は【外国人】なのだなと改めて感じさせられる悲しい出来事でした。
今回、ニュージーランドに限らず、海外でわたしと同じような経験をした人も多いはずです。
わたしは、言葉の暴力だったけど、身体的な暴力を受けた人も中にはいるでしょう。
買い物ができなかったり、入店を拒否されたり、嫌な顔をされたり、交通機関の乗車を拒否されたり、何かモノを投げられたり、殴られたり。
悲しいですが、これが起こってしまったのが事実です。
スーパーでの買い占め行動
新型コロナウイルスのパンデミックによって、
ニュージーランド生活で身近に起こった出来事の2つ目は、スーパーでの買い占め行動です。
まず、スーパーや薬局から無くなったのがマスクとサニタイザーなど(消毒ジェル)でした。
ニュージーランドでは、基本的に街中でマスクをつける習慣はありません。
病院やホコリの多い工事現場でつける人はいますが、街中でマスクをつけているのは、アジア人がほとんどです。
東京在住の友達からは、東京では2月初旬の時点でマスクや除菌シートが売り切れ続出で買えないと連絡がありました。
他国よりも感染拡大が少し遅かったニュージーランドですが、2月20日頃にはマスクなどを入手することが困難に。
そして、感染者数の増加とともに最初に始まったのが、トイレットペーパーの買い占め。

まさかのトイレットペーパーが消えた!!
日本や他の国でも起こったことが、穏やかな国民性のニュージーランドでも起こりました!

この棚、普段はトイレットペーパーがぎっしり並んでるのです。
まだ、少し残っていますが、こんな光景を見るのは初めてでした。
一時的な買い占め騒動が起こったあとは、購入の個数制限ができ、現在は落ち着いています。
今回の新型コロナウイルスのパンデミックによってスーパーで品薄になったものは、
- トイレットペーパー
- 洗剤
- パン、米、パスタ
- 小麦粉類
- 缶詰め(トマト、スープやフルーツなど)
- ミネラルウオーター
長期保存ができるものがほとんどですね。

たくさんの種類のパンが並ぶ棚も、当時はこのようなスカスカの状態でした。
スポンサーリンク
ロックダウン(都市封鎖・外出制限)

新型コロナウイルスのパンデミックによって、
ニュージーランド生活で身近に起こった出来事の3つ目は、ロックダウンです。
3月25日の深夜23時59分から、アラートレベルがレベル4に引き上げられロックダウンが開始されました。
この時点でのNZ国内の感染者は205人。死者は0。
他の国の感染拡大を例に、NZ政府は早めのロックダウン実行を決めたのです。
ロックダウンが始まる前の3月25日の夕方には、スマホに緊急速報が届きました。

警報システムレベル4の内容は、
・基本的に家にいること。
・ジョギング,散歩,サイクリングは可能。
但し,その間も同居者以外との接触は禁止。
・不可欠なサービス(essential business)(*)であるスーパー,食料品店,医療サービス,薬局, ガソリンスタンド,郵便,獣医,タクシー等は引き続き営業を続ける。
(*)essential business のリストはこちら
https://covid19.govt.nz/assets/essential-services-list.pdf・(不可欠なサービスの)職場においても,人と人の距離を2m以上とること。
・レストラン,カフェ,ジム等の不可欠ではない(non-essential)サービスは,営業不可。
・食べ物の持ち帰り(takeaway)サービスは営業不可。・学校は閉鎖。
在オークランド日本国総領事館 新型コロナウイルスに関する注意喚起(その22)より抜粋
・公共交通機関(航空機,フェリー,バス,電車)は基本的に利用不可。不可欠なサービスに従事する人や,自家用車がない人が生活必需品の買い物をする場合などには利用可能。
となっています。
ってことで、ざっくり
- 家にいる
- 同居人との散歩はOK
- 食料品などの必要最低限の買い物OK
が、一般的な市民の行動となりました。
TVや各機関のアナウンス、協力
ロックダウンが始まる前後ぐらいから、TVでは新型コロナウイルスに関するCMが放送され始めました。
団結してこの危機を乗り越えようと促すものです。
このCMは、ニュージーランドのスポーツ選手やニュースキャスターなどの有名人が登場しています。
映画「ジョジョ・ラビット」でアカデミー賞脚色賞を受賞したタイカ・ワイティティ監督も出ています。
他には、いつも明日の天気予報を絵文字でツイートしてくれるNIWA Weatherのアカウントでは、
このThursdayは、ロックダウンが始まる3月26日のこと。
🏠=stay at home, no matter the weather!
(どんな天気でも、家にいましょう!)って意味です。
また、NZ警察も
史上初 TVの前で横になって何もしないことで人類を救うことができる
成功させよう(失敗しないようにしよう)
起きる→家にいる→命を救う→寝る
繰り返し
星座占いの画像では、
おひつじ座:家で過ごすでしょう
おうし座 :家で過ごすでしょう
ふたご座 :家で過ごすでしょう
かに座 :家で過ごすでしょう…

どの星座も全部一緒!(笑)
と厳しい状況でも、ユーモアを忘れずにロックダウン中の過ごし方について政府と協力しながら国民全体に『今すべきこと』を伝えてくれています。
深刻な状況でストレスを抱えることが多くなることを見据えつつ、『クスっ』と笑えるように仕向けてくれることに心が温かくなりました。

とってもニュージーランドらしい♡
スーパーでの入場制限

ロックダウン中でも、スーパーへ食料の買い出しに行くことは可能です。
ただ時間によっては、入場制限がかかってスーパーの駐車場に並ぶことも。

並ぶときも、2m以上の距離を取れるようにコーンが置かれていたり、印がしてあったりします。
ロックダウンが始まってから2回ほど買い物に行きましたが、店内に入るまでに2〜30分ほど待ちました。
ショッピングカートやカゴは、手に取る前に消毒されています。
店内でも、他のお客さんと近づきすぎないように距離をとったり、会計が終わるごとにレジ付近やセルフ会計のディスプレイ画面をスタッフが消毒をしたりと徹底していました。

そして、『ご老人のお客さんがいたら列の先頭に入れてあげる思いやりを。ご配慮ありがとうございます。』という内容の張り紙も。
わたしが列に並んでいたときも、シニア駐車スペースに車を止めた杖をついた男性が列の後ろに並ぼうとしたので、みんなで声をかけて先頭に入れてあげていました。

そういう思いやりって大事だよね。
テディベアハント

これは、ロックダウン中の地域で始まったアクション。
ロックダウンで学校もなく友達とも遊べない子どもたちのための地域の工夫です。
ニュージーランドだけでなく、イギリスやアメリカなどでも広がっているみたいです。
子どもたちが楽しく散歩することができるように、家の窓やポストの上、ゲートなどにテディベアのぬいぐるみを置くものです。(他のぬいぐるみもたくさん!)
このテディベアハントについて詳しく知りたい方は、こちらの記事もどうぞ!
ちょっと気にかけながら、近所を散歩してみるとけっこう見つけられるのです!


これが思いのほか、楽しい!!
大人のわたしでも楽しんでいるのですから、きっとお子さんたちはもっと楽しめているのではないかと思います。
大人だって退屈な思いをしてしまうロックダウン。
小さなお子さんだったら、きっともっと退屈に感じてしまうはず。そして世話をする家族も大変。
このテディベアハントには、子ども達だけでなくその世話をする家族も助けられているはずです。
地域のみんなで、ロックダウン中も安心して過ごせるように協力しているようで素敵だなと感じました。
まとめ

今回の新型コロナウイルス(COVID−19)のパンデミックによって、わたしの身近に起こった出来事を紹介しました。
状況が目まぐるしく変わっていく中で、悲しい出来事や心温まる出来事などさまざまななことが起こっています。
今こうしている中でも、このパンデミックと最前線戦ってくれているお医者さんや看護士さんたち、私たちが暮らせるように現場やリモートで働いてくれているエッセンシャルワーカーの方達、ジャシンダ・アーダン首相率いるNZ政府の方達には、感謝の気持ちでいっぱいです。
ニュージーランド国内だけでなく、世界中にもたくさんのヒーロー達がいますね。
本当にありがとうございます。
私にできることは、STAY HOME。
そして、ジャシンダ・アーダン首相が述べた『Act like you have Covid-19 (自分が感染していると思って行動)』も大切です。
自分のため、自分の大切な家族のため、地域のため、国のために行動していきたいと思います。
これ以上の感染拡大の被害が広がりませんように!
BE KIND ,BE STRONG!
STAY SAFE!

日本のニュースも敏感にチェックしています。
NZよりも人口も多いし、心配です。
日本での感染拡大もこれ以上ひどくならないように願っています!
最後まで読んでいただき、ありがとうございます(o゚3゚b)b
ブログランキングに参加しています!クリックで応援していただけると、嬉しいです(人゚∀゚*)
よろしくお願いします!


コメント
最初のが衝撃的すぎて…怖い思いしたね…
日本でそれやられたって悲しいだろうに、海外で、なんて…
でも政府の対応が早かったり、メディアや警察の少しでも緊張感を和らげようとしてくれる行動が、本当に海外らしいなって思った!
日本の対応…マスクの配布って。恥ずかしくなるよ、本当に泣
日本も海外も変わらない、不安だと思うけど助け合っていこうねぇぇ!!
未知の恐怖によって人間の心の弱さが露呈した感じですよね。
政府の対応に安心できることは本当にありがたいと思っています!
そうですね!不安だけど、助け合っていきましょう!!