こんにちは、元中学校教員だったみわパンダです。
ちょっと難しい内容ですが、気になったので書いてみます。
ニュージランド在住の方は、ニュースでも大々的に取り上げられているのでご存知の方が多いと思いますが、2019年5月29日水曜日に学校の先生たちが待遇改善を求めてストライキを行いました。
このストライキは、今までの教員ストライキの中でも最大規模だったそうです。
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*ストライキの記事
下の記事をざっくり読んでみたのですが…

記事のタイトルにもなっている (以下記事からの引用)
『We need time,we need resources,we need recognition』
(私たちは、時間と賃金と評価が必要だ!)
を見て、あぁ〜日本と同じなんだなと思いました。
30人以上いる教室で一人一人に目を配りながら授業を進める難しさ。生徒の性格はもちろん一人一人違うし、学習の進度や理解度も異なってくる。自分の休息時間やプライベートの時間を削ってまで『先生』でいなければならない苦しさ。働いてみないとわからない苦しさです。
また記事の中で、(以下記事からの引用)
『I love my job ,my workplace,my co-workers,my students.But I don’t love the status of teachers in New Zealand , our work conditions, our ever-expanding job description, or our compensation package.』
私なりの日本語訳ですが、『教員としての仕事、職場、同僚たち、生徒たちを愛しています。しかし、ニュージランドの教員の地位や労働環境、拡大していく職務内容や給与補償については、愛することができません。』
…激しく理解、そして共感できてしまう自分がいました‼︎
*生徒や親の寛容な反応
さらに、ビックリしするのが、このストライキに対して生徒やその親御さんたちがとても協力的だということです。批判的な方も一部はいるとは思いますが…。
もちろん、子どもが学校に行けなかったら共働きの親の片方は仕事を休まなければなりません。
日本だったら、すごいクレームが先生たちに向けられる気がするのですが、ここニュージーランドではそうではありません。
私の旦那の兄は共働きで小学生のお子さんがいるのですが、『仕方ないから仕事休んで、公園に遊びに行こう』ってな感じです。
また、旦那の従姉からは、『みわ、明日学校が休みだから、犬を連れて一緒にビーチに散歩に行かない?』とお誘いを受けました。
なんて、寛容な国なんだニュージーランド。国民全体が大きい心を持っています。
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*日本の教員はストライキできない!
同じような境遇のニュージーランドと日本の先生たちですが、悲しいことに日本の公立学校の教員はストライキなんて起こせません。
なぜかというと、地方公務員法第37条にこう書かれているからです。
第三十七条 職員は、地方公共団体の機関が代表する使用者としての住民に対して同盟罷業、怠業その他の争議行為をし、又は地方公共団体の機関の活動能率を低下させる怠業的行為をしてはならない。又、何人も、このような違法な行為を企て、又はその遂行を共謀し、そそのかし、若しくはあおつてはならない。
地方公務員法より
上記に書かれている、同盟罷業というのがストライキのことです。
この条文、教員採用試験の勉強をしたことがする人にはわかると思いますが、教員採用試験によく出題される条文でもあります。
まぁ、教員になる前から『ストライキはできないからね』と押し付けられているようなものですね。
ちなみに、地方公務員法なので私立学校の教員は、ストライキ可能です。
*最後に
日本では、中学校教員の6割近くが過労死ラインを超えている現状です。

私は、退職してしまいましたが、働いているときは朝6時過ぎには家を出発し、帰宅するのは22時以降が普通でした。むしろ、21時に学校を出れるなんて『お、今夜は早いぞ!』なんて喜んでいたのですから、感覚が狂っていたと思います。
教員はとてもやりがいのある仕事です。そして、未来を担う子どもたちを先導していく社会的にも大事な職業だと思います。
ニュージーランドのようにストライキを実行に起こせないのが悲しいですが、日本人として、元教員として、現職の多くの教員仲間のためにも、日本の教員の労働環境や待遇も改善され良い方向に向かっていくことを願います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます(o゚3゚b)b
コメント
すごい
初めてのコメント!ありがとうございます!
日本で考えたら、あり得ないですよね!!本当にすごいの一言です。